ぎっくり腰
重たい物をもったとたん腰がぎくっといった,立ち上がろうとしたとたん腰に電撃痛が走った.このようにある日突然腰が痛くなり動けなくなるのが,ぎっくり腰です。ぎっくり腰は急性腰痛症の主な原因のひとつで,多くの方が経験します.ぎっくり腰の特徴は,動かなければ痛みがないこと,動くときに痛みが腰に出ること,足のしびれや痛みは伴わないことです。通常1週間程度で痛みが治まることが多いですが,仕事などを数日休まなければならないこともあります.原因は背骨にある関節(椎間関節)の一時的な炎症です。腰をねじりながら前後に曲げたりするときにおきやすいといわれています.また,腰椎椎間板ヘルニアの初発症状として起きることもあります.その場合は,足のしびれや痛みを伴うことも多いです.
治療は,湿布・コルセット・安静・痛み止めの内服などで対処することが多いです.これらで痛みが改善しない場合や仕事が休めない場合などには神経ブロック療法が有効です.椎間関節ブロックや硬膜外ブロックなどを行うとすぐに痛みが取れることもあります.